カナダの2年制カレッジからオーストラリアの大学編入までの流れをまとめてみた




今回は2019年から2年間通っていたカナダのFanshawe collegeからオーストラリアはブリズベンにあるGriffith Universityに編入するまでの流れをまとめていきたいと思います。

編入先の選定方法や編入までの大まか流れ、単位移行の手続きなどをまとめましたので、海外カレッジからの大学編入に興味がある人は是非参考にしてみてください。

編入するに至った理由

私が編入を決断した一番の理由は日本での高卒+Marketing Diploma資格だけでは自分のやりたいことができないと感じたからです。

私がカナダで2年間いろいろと就職活動してみて感じたのは、海外でマーケティングの仕事をするうえで大卒資格はかなり重要だということでした。というのも、応募条件で大卒以上と指定する仕事があまりにたくさんあり、せっかく興味のある仕事があっても学歴だけで門前払いされてしまうからです。

また、他の留学生も出身国での大卒資格+カナダでのDiplomaのような方がほとんどで、悲しいですが学歴を重視されると日本での高卒+Diplomaの私では到底かないません。それに加えて、私自身まだマーケティングという教科を仕事にできるほどに学べていないのも確かに感じていました。

これらの経緯から、やりたい仕事にアプライするための大卒資格という入場券を得るため、また足りていない知識を限りある時間の中でさらに学ぶために編入という選択をすることにしました。

編入先入学までのタイムテーブル

構想から実際に編入先のオーストラリアにいくまで約1年3カ月掛かりました。

ざっくりと当時のタイムラインをまとめると以下のようになります。

日付内容
29/Jan/2021編入を考えていることを両親に相談
–/Feb/2021①編入先選定開始
–/Feb/2021進学先候補を3つに絞る
20/Mar/2021絞った3つの大学の出願条件を満たすIELTSスコアを取得
19/May/2021Griffith universityに決定。単位移行手続き方法を担当エージェントに問い合わせる。
31/May/2021②単位移行の出願
27/Jul/2021単位移行完了の通知を受ける
–/Aug/2021カナダのFanshawe College卒業
25/Oct/2021日本に帰国。隔離後に実家へ帰宅。
01/Oct/2021初回学費の支払い、オファーアクセプトの書類提出
14/Oct/2021ビザ申請の準備開始 (残高証明・GTE等)
03/Dec/2021入学許可証(COE)が発行される
09/Dec/2021学生ビザ申請完了
13/Dec/2021学生ビザ取得
1/Mar/2022オーストラリアへ渡航

次に編入先の選定作業と単位移行時の手続きについて詳しく書いていきたいと思います。

全くの我流なので参考になるかは分かりませんが、何をどうしたらいいかさっぱりという方は見てみてください。

①編入先の情報収集・選定作業

まず編入先を探すうえで一番最初に取り掛かるであろう情報収集です。

私の場合、選定の最初の段階では生活費も学費も安い日本の大学に編入することも選択肢として考えていましたが、編入難易度、単位移行の難しさ、英語圏の大学で勉強した方が今後より自分のやりたいことに取り組みやすいということもあり英語圏をベースで探しました。

英語圏の編入先を探すにあたり、主に以下の方法で情報を入手しました。

  • 興味のある学校に直接メール
  • 通っていたカレッジの編入提携校リストを参照
  • 編入の提携校ではないが、交換留学の提携校になっている学校に直接連絡。
  • カレッジが主催する編入希望者イベントに参加する
  • ONTransfer等の編入サイトをチェックする

これらの方法で調べる中で、単位をほぼ確実に移行でき、情報量も豊富で、学校のバックアップもしっかりと受けることができる、カレッジが提携している大学がリスクが少なく編入できるという結論に至り、いくつかの提携校大学をリストアップし、それぞれのアプライ条件、取れる単位数、学費などを調べていきました。

因みに、たくさんの情報を扱う編入の選定作業どのように整理したら困る方もいるかと思いますが、個人的にはGoogleのスプレッドシートがおすすめです。

機能面ではほぼエクセルと変わらないんですが、Googleアカウントさえあれば利用できるのと家族間での共有などが簡単だからです。

私自身、家族は日本で私はカナダと時差が14時間もあったため、直接話し合いをする時間があまりとれませんでした。そんな中で直接会話せずともお互いに簡単に進捗状況を確認できればいいかと思いGoogleのスプレッドシートを用いて選定作業を行ったのですが、Googleアカウントさえあればファイルの共有ができ、国が離れていても同時に作業することもできるので非常に有用でした。

上図のように提携先を調べた後、学校が編入希望者に対して行っているイベントに参加して習うことができるコースの詳細を調べたり、Facebookの学校グループに参加したりRedditなどで現地学生の声を聞くなどで情報を集めて最終的に3校に絞りました。

この時点でどの選択肢に行くにもIELTS6.5が必要だとわかったのでIELTSを再受験し必要スコアを取得しました。

そして、以下図のように個人的に考慮すべき条件をリストアップしてランク付けをし点数をつけて最終的に行くべき大学を決定しました。

日本の大学に編入することは可能なのか?

結論からいうと海外の短期大学卒業者(Associate degree 保持者)であれば可能性があります。

私自身リサーチをする中で、日本の大学にも直接連絡をしてみたのですが、以下のような返事をくださる大学も確かにありました。

”日本国籍を有しており、海外の短期大学を卒業であれば、編入学入試に出願可能です。
また、単位の読み替えにあたり、修得単位が記載された成績証明書の提出が必要となります。
つまり、卒業予定の海外の短期大学が、単位制の大学であることも確認頂く必要があります。”

文部科学省のサイトを見ても外国の短期大学卒業者は確かに編入資格はあるようです。。

短期大学(外国の短期大学及び、我が国における、外国の短期大学相当として指定された学校(文部科学大臣指定外国大学(短期大学相当)日本校)を含む。)を卒業した者(法第108条第7項)

文部科学省より引用

ですが、ネットで調べると出願条件は大学によって異なるうえ人数も限られており、且つ編入試験を受けるためにも勉強が必要だったりと難易度はかなり高いかと思われます。

また、本来短期大学を卒業するともらえるのはAssociate degree(準学士)であり、私がいたような職業訓練校のカレッジの2年制プログラムでもらえるDiplomaの保持者を短期大学卒業者とみなされるかは分かりかねます。

編入先選定時にやっておいて良かったこと。

  • 予算作成と上限設定

留学はとにかくお金が掛かりますから先に自分で集めることができる資金の額を調べて上限を設定し、ネットで調べることのできる学費(Tuition fee)や生活費(Living expense)と比較をし、経済的に実現可能か調べておくことをオススメします。

  • Facebook groupやRedditをつかって現地学生の声を聞く。

Facebook groupでは現地の学生の声をそのまま聴くことができるので非常に便利でした。例を挙げると、現地でのルームシェアの値段が知れたりだとか、カレッジのイベント情報、コースの愚痴や評判なども聞けて良い選定の判断材料になります。同様にRedditも現地学生の情報を探るのにおすすめです。

②単位移行の手続き

単位移行は、Griffith Universityが公式に提携しているエージェントの、オーストラリア留学センターさんを利用させていただきました。レスポンスも早く、情報も正確で最終的には欲しかった単位数を全て交換することができました。

Griffith University、オーストラリア留学センターさんは無料でやってくださいましたが、単位認定の料金は、大学やエージェントによって変わります。Griffith Universityは公式エージェントを通したこともあり無料でやってもらえましたが、候補にあったベルギーの大学からは$150程の手数料が掛かるといわれました。

ただ、編入での単位移行はトラブルが起きやすいですし、もし単位移行できなかった場合には何千ドルも払ってまたその単位を取らないといけなくなるので、多少お金が掛かってもプロに任せた方が良いと個人的には思っています。

次に、単位移行で必要になったものです。

  • 卒業証明書*
  • 成績証明書
  • パスポート
  • 入学条件を満たしたIELTSの成績表
  • シラバス(各カリキュラムの詳細)

*単位移行を開始した時点では、2年間のプログラムの内の学科は終わっていたのですが、Co-opをあと1学期分行う必要があったので卒業証明書が準備できず、卒業証明書の代わりに入学許可証+すべての学科科目の成績表にて単位認定してもらうことになりました。

シラバスの入手方法ですが、私のいたカレッジでは専用ページが用意されており各プログラムごとに各教科のシラバスをダウンロードできるようになっていました。

そして、これらを提出した約2か月後、単位認定が済んだとの報告を受けました。

エージェントの方からは大体2カ月ほどかかるとは言われていて、編入生なんてそんなにいるもんじゃないし、そこまで掛からないだろうと思っていましたが、言われた通りしっかり2か月かかりました。

そして、無事に留学先の大学に必要な240単位のうち、半分に相当する120単位も認定してもらえました。

編入するにあたって行った事

  • 市の学生ローン返済開始時期の延期申請

私は、地元の市から学生ローンを借りていたのですが、留学を延長するにあたり学生ローンの支払い開始時期を延期できるか問い合わせたところ大丈夫とのことだったので市役所でオーストラリア留学の大学を卒業する2023年8月(卒業の1ヵ月後)まで延長させてもらいました。

日本学生支援機構の奨学金においても返還期限猶予を申請することは可能なので、必要な方は一度問い合わせしてみることをオススメします。

今回は、カナダのカレッジからオーストラリアの大学への編入についてのまとめでした。

編入について質問がある方はhonu0707@gmail.comまたはTwitterよりご連絡ください。お読みいただきありがとうございました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です